個人事業主が独立した場合の雇用保険の再就職手当とは
失業給付ってこういう制度です
給与明細には「雇用保険」と書いてありますね。
でもなじみがあるのは『失業給付』の呼び方かもしれない。
転職して就職活動しているときにお金がもらえるやつですね。
4週間ごとにハローワークで認定を受ける必要があるけれど
失業中にはありがたいお金です。転職のときにお世話になりました。
制度的には「教育訓練」もあります。
手に職を付けて就職に有利なように持っていくわけです。
再就職手当とは失業給付を受けなかったことのお礼?!
そのもらえる「失業給付」というお金のことなんですが、さっさと次の就職先が決まることがあります。そうすると本来総額で100支給されるはずだったのが30とか50で終わるケースもある。
そんなとき未支給分の一部をもらえたりするんです。「再就職手当」は次の仕事が「1年を超える安定的な仕事」の場合にもらえる制度です。
早めに再就職して失業給付を受けなかった分が多ければ、この再就職手当は増えます。だから「はやく次の職場を決めてね」という趣旨であることがわかります。
細かい要件がいろいろあるんですが、まず次のいずれかであることが必要です。
①の場合は8つ、②の場合は5つの要件を全て満たさないとダメとあります。
詳しくはハローワークインターネットサービスの資料を見て下さい。
再就職手当のご案内(パンフレット)はこちら
↓↓
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/saishuushokuteate.pdf
事業を開始した場合に再就職手当を本当にもらえるのか?
次の会社に入ったときは、わかりやすいですね。
問題は②の「事業を開始した」場合の支給のための条件。
説明書には「事業の開始により自立することができると認められるものであること」とある。
具体的な(?)基準もあって、次の通り。
ア)受給期間内に雇用保険の適用事業者になること
イ)ア)以外で、法人登記簿謄本(個人事業の場合は開業届の写し)、営業許可証等により事業の開始、事業内容及び事業所の実在が確認でき、かつ1年を超えて事業を安定的に継続して行うことができると認められること
ア)はわかりますよ。でも独立した後の早い段階で従業員を雇うわけだから、フリーランスは想定されていない気がします。
イ)がよくわからない。個人の場合、開業届は税務署に提出したコピーがあれば、開始時期や事業の内容はわかるでしょう。でも1年を超えて安定的に継続できるかなんてわかるわけがない。
本人だってわからないんだけどね(^^ゞ
安定的に継続しているかの判断基準とは
公務員の彼らのやることですから、必ずルールがあるはずです。ハローワークで対応してくれた方によると、3~4回の入金があったら(まとまった額のという趣旨だと記憶している)となっていました。しかも2年以内でないとボツとの説明でした。
私の場合、案件あたり数十万単位の契約です。そこでようやく入金実績ができた半年以上後に意気揚々とハローワークに行ったのでした。必要書類をそろえて、簡単な説明をされて終わり。審査があって、OK出たとしても1か月後の送金になるとのこと。
それから1週間後、ハローワークからとんでもない電話がかかってきたのです!
ハローワークの通告の内容とは
なんと、「事業を開始して数カ月以内に安定した売上が達成されていないと支給を認められない」というものでした。当時の担当がどう話したかはわからないと前置きしたうえで、上司にも説明するが、そういう判断基準で運用しているのでたぶんダメでしょう・・とのこと。
「そんなこと説明書のどこに書いてありますか?」
「早期就職をさらに独立起業の形で実現した者へも支給するという制度趣旨だったはず。そんなにゆがめた運用をしていいんですか?」
「営業開始してしばらく売上が上がらないことなんて珍しくないですよ」
担当者には「説明はお聞きしたが、まったく承服できない」と伝えて電話を切りました。
最終的には支給されたけれど・・
その後また数日してからハローワークから電話があり、「営業活動が現在も継続していると認められるので支給します」とのこと。そして、そこから数日で振込がありました。
明確に抗議せずに、「そういうものか」と泣き寝入りした人も多いのではないでしょうか。
ビジネスとは売上という果実を得る前に、労力をかけて準備を行うものだ・・と熱心に電話で説明したのがよかったかな。
私は営業開始してしばらくはセミナーを無料開催したり、ブログを立ち上げたり。
ひたすら忙しく動いていました。
だから半年ほどは大した売上なんてありませんでした。
こんな説明して運用していたら、スモールビジネスが壊れてしまうよね。
そのお金が入ったら、広告やら機材やら事業に役に立ってくれたはずなんですから。
公務員にはわからない・・とまでは言いませんけれど。
納得いかなければ、安易にあきらめてはダメですよ!